理事長所信

一般社団法人池田青年会議所

第63代理事長 松本 良太郎

<はじめに>

1949年「明るい豊かな社会」の実現を理想とし、責任感と情熱をもった青年有志による東京青年商工会議所設立から、日本の青年会議所運動は始まりました。1951年には日本青年会議所が設立。共に向上し合い、社会に貢献しようという理念のもと、各地に次々と青年会議所が誕生する中、池田青年会議所は池田青年経営者会を母体に、1963年に全国で240番目の青年会議所として産声を上げ、発足から62年間、先輩諸兄の熱き想いを踏襲し、邁進してまいりました。 その青年会議所運動の目指す、明るい豊かな社会の形は、時代の変化に伴い変わり続けていますが、その定義は変わらず「その時代を生きる人々がそのような社会で、幸せになれるだろうと考える社会」であると考えます。そして、今この時代に必要なものは、子供たちの笑顔であふれ、あらゆる世代の方々がその子供たちを何より大切だと思える心です。 本年度、我々一般社団法人池田青年会議所は「勇往邁進」をスローガンに掲げ、メンバー一人ひとりがJAYCEEとしての誇りをもち、池田のまちになくてはならない団体として、子供たちの笑顔があふれ、地域で子供たちを育てる「明るい豊かな社会」の実現を目指し、メンバーと共に邁進してまいります。

大切な仲間をつくる

青年会議所は20歳から40歳までのメンバーからなり、40歳になると卒業を迎えるため、常に新しいメンバーが入らなければ、JC活動、運動に対する想いをつなぐことが困難となります。発足より脈々と受け継がれてきた熱き想いや規律を絶やすことなく次の世代へとつないでいくためには、会員拡大に対する意義、目的、必要性を常に意識し、志を同じくする仲間を増やすことが必要です。また、従来の会員拡大に加えて多様な意見や価値観を取り入れ、誰もが活躍する青年会議所を目指すために女性のメンバー拡大にも力を入れてまいります。 一人ひとりの力は小さくとも、様々な意見を取り入れることで選択肢と可能性が広がり、共通の目的に向かって英知を結集させることで大きな変化を起こせます。本年度、池田青年会議所では池田のまちをより良くしていく大切な仲間の拡大に努めてまいります。

大切な仲間と共に成長

現在、池田青年会議所はメンバーの過半数が入会3年未満の若手メンバーで構成されており、そのメンバーが今後の池田青年会議所の中枢に育っていかなければなりません。しかし、どんなにJC活動や運動を通じて「修練・奉仕・友情」を体験出来る成長の機会を提供しようとも、メンバーが主体性を持って参画しなければ、魅力あるJAYCEEになることができません。 本年度は、メンバーの参加率向上にこれまで以上に取り組んでまいります。まずは、入会歴の浅いメンバーに寄り添いJC活動に参加しやすい環境を作ることでメンバー同士のつながりを深め、共に活動することで生まれる友情からかけがえのない仲間をつくることで、強い絆を池田青年会議所に広げてまいります。そこで、メンバー一人ひとりにJCのミッションでもある、リーダーシップの開発と成長の機会を提供することで、1年後には一回りも二回りも成長し、地域へ還元できる人財を輩出してまいります。

子供の豊かな心を育む

今の子供たちは失敗を恐れるがあまり挑戦することから遠ざかり、自己実現の機会が少ないため自己肯定感が低い傾向があると言われていますが、本来すべての子供たちは多くの可能性を秘めており、その可能性を最大限に引き出すことが我々大人の責務であると考えます。子供たちが本来の力を発揮し、決してあきらめない強い心をもって多くのことにチャレンジし、達成感を得られる経験を通じて夢や希望を持ち続ける心を育むためには、地域の大人たちが子供たちの成長を温かく見守る環境が必要だと考えます。 本年度、池田青年会議所ではメンバー一人ひとりが高い目的意識と責任感をもって、市民、行政、企業、各種団体と協働し、子どもたちの笑顔を作り出すための成長の機会を創造してまいります。

会議体から全てが始まる

JC活動においては様々なルールがあり、円滑な組織運営にはその遵守が求められます。組織運営の根幹は理事会を始めとする会議体であり、すべての事業は度重なる会議を経て実施に至ります。特に理事会においては、理事全員が財政や規則、コンプライアンスにいたるまでを理解し、運営していかなければなりません。また、限られた時間で活動するため、会議体の意味や仕組みを理解することはもちろん、万全な準備、事前の確認、一人ひとりの役割発揮、自覚をもった参画が求められます。 ルールは各自が強い意識を持たなければいとも簡単に崩れさってしまいます。一人ひとりがこの誇りある池田青年会議所のメンバーであるという強い自覚をもち、JC活動におけるルールの遵守についてより一層意識を高め、組織の強化に取り組んでまいります。

JCの魅力発信

池田青年会議所は、先輩諸兄が培ってこられた、これまでの運動の歴史や見識、またその想いの伝承により、地域からの信頼を得ながらこのまちと共に歩んできました。我々の活動を地域の方々に周知することで、池田青年会議所の信頼は向上し、今後の発展につながります。そのためには、池田青年会議所が「明るい豊かな社会」の実現を目指して活動していること、メンバー一人ひとりが熱き想いをもってそこに取り組んでいることを迅速に発信していく必要があります。そこで、広報では事業の様子を正確かつ簡潔に発信することにより、我々の活動や運動を多くに人に周知してまいります。 また、メンバー一人ひとりが池田青年会議所の一員であるという誇りと自覚のもと、自身の所属する組織が目指す方向性を正しく理解するために、池田青年会議所メンバーへ向けた情報発信も重要です。対内へ向けた情報発信を行うことで、各自が池田青年会議所の魅力を再確認し、「明るい豊かな社会」の実現という共通の目的へとベクトルを合わせることが可能になります。 本年度、池田青年会議所は対外と対内に迅速かつ正確に情報発信することで、組織の強化に取り組んでまいります。

おわりに

池田青年会議所はこれまで出会うことのなかった人たちが集い、同じ想いをもち、「明るい豊かな社会」の実現という一つの目的に向かって邁進していくところに魅力があります。自分の中に眠る、まだ日の目を見ない人望と才能。それを引き出してくれるのは、仲間です。志を同じにして共に歩んだ仲間とは絆が生まれ、本気でJC活動に取り組み本音をぶつけあった者同士、その志はいつまでも心の中でつながります。そして、その仲間は互いに切磋琢磨していくことで唯一無二の存在となり得ます。 その大切な仲間をつくるために、心を強く、立ち止まることなく目標に向かって突き進み、誇り高くJC活動をしましょう。立場を理解し、立場に見合った役割をこなすことが大切です。それには必ず「責任」がついてきますが、この「責任」に負けず、出来ることを一生懸命にやり抜き、喜びを感じて欲しいと思います。そして、一つのことをやり切った時、その者にしか見ることのできない素晴らしい景色が広がり、自身が成長できます。池田青年会議所のメンバー全員で一つのことを成し遂げ、全員で成長し、その先に見える景色を、私は池田青年会議所で出会った仲間たちと共に見たいと強く願います。 本年度、私は池田青年会議所の理事長として、何事も先陣を切って取り組んでまいります。そして、今年度掲げた全ての目標に向かって勇往邁進してまいります。また、どんな時も、池田青年会議所で出会った大切な仲間たちを守ります。メンバーの皆さん、「明るい豊かな社会」の実現のために、ひいては池田の子供たちの未来が幸せになるように、またその子供たちの未来がさらに幸せになるように、共に頑張りましょう。そして、今よりも成長した新しい自分で2025年度を終えられる、そんな一年にしていきましょう。

一般社団法人池田青年会議所

第63代理事長

松本 良太郎